専門実践教育訓練給付金 受けられる学校のちがいは?
オープンキャンパスや個別ガイダンスでよく聞かれるのが「専門実践教育訓練給付金が受けられる学校と、受けられない学校のちがいはなんですか?」という質問です。
ここでは専門実践教育訓練給付金に関する基本的な情報と、同じ「鍼灸科」でも指定されている講座とそれ以外のちがいについて掘り下げていきます。
専門実践教育訓練給付とは?
3つある教育訓練給付のうちの一つ
働く人のスキルアップを支援するため、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した方に対し、その費用の一部が支給されるのが教育訓練給付制度です。対象となる教育訓練はそのレベルなどに応じて3種類あり、それぞれ給付率が異なります。本校の場合は昼間部・夜間部ともに最大で受講費用の80%[年間上限64万円]が受講者に支給される専門実践教育訓練給付の対象講座に指定されています。専門実践教育訓練給付は、働く人の主体的で中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図る雇用保険の給付制度です。
POINT 教育訓練給付は3種類
【専門実践教育訓練】 最大で受講費用の80%[年間上限64万円]が受講者に支給
【特定一般教育訓練】 最大で受講費用の50%[上限25万円]が受講者に支給
【一般教育訓練】 受講費用の20% [上限10万円]が受講者に支給
教育訓練給付を受けるには?
教育訓練給付を受けるには、雇用保険の加入期間などの条件があります。パート・アルバイトや派遣労働者の方も対象となります。ハローワークで支給要件照会の手続きをすると、給付が受けられるかどうかをより詳しく調べることができます。(ご自身が対象となるかどうかはこちら厚生労働省 教育訓練給付金のご案内で確認できます)
専門実践教育訓練給付を利用して本校へ入学する場合は、入学年の2月末までにハローワークで手続きを完了させる必要があります。
[手続きのながれ](昼間部・夜間部共通)
給付金の受給資格があるかをハローワークで確認する
↓
訓練前キャリアコンサルティングを受け、「ジョブ・カード」を交付してもらう
↓
「ジョブ・カード」と「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金 受給資格確認票」をハローワークに提出する
教育訓練給付指定講座について
対象となる教育訓練の指定講座はさまざまな分野で約17,000講座あります。
※指定講座はこちらで検索可能 教育訓練給給付制度検索システム
指定講座とは?指定講座になるには?
「業務独占などの取得を目標とする講座」として「はり師」が専門実践教育訓練給付の対象講座に含まれていますが、「はり師」を取得できる学科が全て指定講座になっているわけではありません。指定講座になるには、基準を満たす講座をもつ学校が申請を行い、厚生労働省による調査・審査を受ける必要があります。
鍼灸科の場合は
・入講者の受験率※1 80%以上
※1入学者が国家試験を受験する割合。言い換えると、退学者や受験辞退者が20%を超えていないということ
・国家試験合格率が全国平均以上
・就職・在職率が80%以上
上記基準を、過去3年間のうち一度は満たしている講座が申請可能です。
しかしすべての学校の鍼灸科が指定講座になっているわけではないことからも、この基準が容易ではないことがわかります。北海道内鍼灸科で指定講座となっているのは、昼間部は本校と札幌市外の1校、夜間部は本校と札幌市内の1校で、昼間部・夜間部ともに指定講座になっているのは本校だけです。
実際どれだけの給付金が受けられるの?
本校の昼間部・夜間部は対象講座としては最大で受講費用の80%(年間上限40万円)が受講者に支給される「専門実践教育訓練給付」(上限額192万円※2)の指定を受けています。
※2 最大給付額192万円の内訳: 1年次 40万 + 2年次 40万 + 3年次 40万 + 追加支給※3 48万円+ 追加支給※3 24万円
※3 追加支給には条件があります。詳しくはこちら 厚生労働省 教育訓練給金のご案内
本校に入学した場合の実質負担額
【昼間部の場合】
学校の納入金(3年間) 382万円
専門実践教育訓練給付金(最大給付額)192万円 を受けることで、実質負担額は190万円になります。
※昼間部はさらに「教育訓練支援給付金※4」を併せて受け取ることができます。
教育訓練支援給付金の受給額の目安を知るモデルケースはこちら
【夜間部の場合】
学校の納入金(3年間) 352万円
専門実践教育訓練給付金(最大給付額)192万円 を受けることで、実質負担額は160万円になります。
現在も本校では学生の半数以上がこの制度を利用し、給付金を受けながら学んでいます。
専門実践教育訓練給付制度を利用している学生のインタビュー動画はこちら
参考)本校の退学者や受験辞退者が少ない理由
本校では学生の学びやすい環境を整備し、社会人の学び直しに最適なカリキュラムや国家試験対策を構築しているほか、万が一在学中に困ったことが起きたときにも相談しやすい環境づくりに努めています。また、フルタイムの仕事に従事している人が多い夜間部では、通学時間を軽減するためにオンライン授業やアーカイブ授業も導入しています。
「鍼灸師になりたい」という同じ志をもって入学しても、全員がスムーズに国家資格を取得して卒業できるとは限りません。3年間という道のりは意外に長く、途中で自身の環境が変わってしまうなどさまざまなイベントも起こりえます。壁にぶち当たってしまったときには自分自身の努力だけではなく、教員やクラスメイト、先輩後輩の垣根を超えた支え合いが大きな力となります。
こうした環境下で卒業生や在学生一人ひとりが努力を積み重ねてきたことによって、本校では昼間部・夜間部が教育訓練給付の指定講座となり、新たに入学してくる方たちも専門実践教育訓練給付金を受けながら学ぶことができています。退学者が少ないという事実は、給付金を利用するしないに関わらず、3年間を乗り越えられるかを判断するにおいても大変重要なのです。